1.サブタイトル Subtitle |
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2.関連する教育諸方針 Course-Related Policies; Diploma and Curriculum Policy |
| 法学部ディプロマ・ポリシー https://www.matsuyama-u.ac.jp/guide/about/policy/hou/
中、 (1)法律又は政治に関する専門用語を用いて書かれた文章の内容を正確に理解することができる者。 (2)法律又は政治に関する専門用語を用いて述べられた発言の内容を正確に理解することができる者。 の「理解」を高度化し、 (3)法律又は政治に関する専門的知識、思考方法を用いて自分の考え構築し、それを他者に正確に伝達することができる者。 の「伝達」を日常的に行えるよう訓練する。
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3.授業科目のテーマと目的 Theme of the Course |
| 刑事訴訟の具体例たる判例、および刑事特別法としての少年法を系統立てて理解する。特に、 ・刑事手続分野の判例を可能な限り多く取り上げ、双方当事者の主張を理解した上で、裁判所がどのような判断を下したか、その判断の当否を考察する。 ・「判例」の意義を考察する。 ・少年法体系、特に「少年保護事件」の持つ意味と、これに関する近年の制度改正の趣旨を理解する。
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4.授業科目の内容・具体的な授業計画及び進度 Course Description and Outline |
| 【授業形態:オンライン授業】 本講は、刑事訴訟法論点講義及び少年法を通算して評価する。
刑事訴訟法論点講義:奇数回(火曜日)予定 概ね以下の分野についての判例を体系的に読解する。但し、実際に起こった事件及びその報道に際して講義順が変化することは例年起こっている。
第1講 イントロダクション 第3講 捜査――任意捜査と強制捜査 第5講 捜査――職務質問と所持品検査 第7講 捜査――逮捕/勾留 第9講 捜査――捜索/押収/検証/鑑定/証人尋問等 第11講 捜査――被疑者、被告人の弁護権/接見交通権 第13講 捜査――その他各種問題 第15講 起訴――公訴権濫用/不当な不起訴 第17講 起訴――起訴状一本主義と訴因の明示 第19講 公判――公開/迅速裁判/平等条項 第21講 公判――訴因の設定・変更 第23講 公判――証拠の認定/違法収集証拠 第25講 公判――伝聞法則/自白法則 第27講 公判――(続)自白法則/補強法則/終局判断 第29講 その後の手続――上訴/再審
少年法:偶数回(木曜日)予定 概ね以下の内容を説明する。講義順については前述の通り。
第2講 総論、理念と概要――少年法の理念と基本構造――健全育成と社会復帰 第4講 理念と概要――侵害原理と保護主義 第6講 理念と概要――各国法体系との比較 第8講 理念と概要――現況少年法運用の概説 第10講 各論、手続段階毎の解説――非行現象の理解 第12講 各論、手続段階毎の解説――発見過程、保護手続の開始 第14講 各論、手続段階毎の解説――(続)発見過程/調査過程、非行事実の有無と要保護性 第16講 各論、手続段階毎の解説――(続)調査過程、調査官の調査 第18講 各論、手続段階毎の解説――(続)調査過程、裁判官の調査 第20講 各論、手続段階毎の解説――審判過程、審判廷での手続 第22講 各論、手続段階毎の解説――審判過程、付随手続/結論 第24講 各論、手続段階毎の解説――審判過程、結論に対する不服申立手続(上訴) 第26講 各論、手続段階毎の解説――刑事事件、検察官送致他 第28講 法改正――理念と改正の方向性/比較法的検討 第30講 まとめ
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5.利用教科書 Textbook(s) |
No. | 書名 (Title) | 出版社 (Publisher) | 著者 (Author) | ISBN番号 (ISBN) | 発刊年 (pub,year) |
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6.参考書 Reference Book(s) |
No. | 書名 (Title) | 出版社 (Publisher) | 著者 (Author) | ISBN番号 (ISBN) | 発刊年 (pub,year) |
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※教科書・参考書以外の資料 Materials other than textbooks and Reference Books |
| その他、 ・「ポケット」「コンパクト」「デイリー」等、小型のものでよいから最新の六法全書を購入すること。 ・社会的情報収集の目的から、新聞(スポーツ新聞に非ず)の購読を強く勧める。
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7.準備学習(予習・復習) Expected Work outside of Class | 時間 |
| 難しい予習等を要求するものではないが、「考えてもらう」機会が多くなる。そのため講義時点の社会の動きに注意することが求められる。また、その後のアップデートしての復習は必須となる。
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8.フィードバック Instructor Feedback |
| 講義中に行われる小テストは、直近の機会(同一回または次回)に講評として解答例の巧拙を説明する。 また、講義内に頻繁に受講生に対して質問を行い、その回答に関しても即座に講評を行う。 考査後直ちに全般講評を行い、解答例の巧拙を説明する。
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9.評価の方法・基準 Criteria for Evaluation |
| 下記の到達目標に挙げられた事項を、資料・条文に依拠した上で、どれだけ自分の言葉・文章で表現できるか。特に、絶対的正解がない問題をどう考えるか。これらを論文式考査(計100点満点)によって判定する。 考査は電子/通信機器の利用を含め、参照物に一切制限を設けない。このため、本学の定期試験要項等と異なる部分がある。概要は受講態度等の申し合わせとともに、第1講にて説明する。 出席の有無自体は評価に関係しない。但し、講義時に何度か行う小テストを加味し、受講態度及び中間の到達度を評価して考査に組み入れる。
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10.学習の到達目標 The Main Goals of Course |
| 刑事訴訟法論点講義:配点50/100 ・判例の中で、当事者がどのような利益を求め、どのような主張をしたか理解する。 ・裁判所が下した判断がどのようなねらいをもつのか理解する。 ・判例のその後の事例への影響について考察する。
少年法:配点50/100 ・少年法の体系/理念がどうなっているか理解する。 ・少年と成年の手続/扱いの差異について理解する。 ・少年審判等の構成ないし進行方法の概要を理解する。 ・具体的問題をどう解決するか考察する。
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11.その他の留意事項について Additional Instractions / Comments to Students |
| 各種犯罪及び刑事手続についての知識が前提となるため、「刑事訴訟法Ⅰ」と同年度に履修すること、あるいは既習であることが望ましい。「刑法」も既習であることが望ましい。 また、講義場内での最低限度のマナーは遵守してもらう(事前予告は行うが、マナーの水準の設定、判断者は講義担当者である)。熱心な諸君の受講を期待している。
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