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入学年度
app year
科目名(クラス)
Course Title
単位数
credits
開講期
year
時間割
担当教員名
Instructor(S)
2002~比較文化論ICross-Cultural Studies I
2
前期
水曜日2時限
矢次 綾

1.サブタイトル Subtitle
御伽噺の伝播と深層
2.関連する教育諸方針 Course-Related Policies; Diploma and Curriculum Policy
①ディプロマ・ポリシー:(1)幅広い分野の叡智を学び、深い教養を身につける。(2)異なる価値観や文化を理解し尊重する姿勢を身につける。

②カリキュラム・ポリシー:専攻領域にかかわらず、大学生として、また一市民として必要な、基礎的な教養やスキルの習得につながるカリキュラムを提供する。激しく変貌する社会を見据えながらも、主体性を持って、公正かつ分析的に真理を探究しようとする学問的態度と豊かな人間性の涵養を目的とする。
3.授業科目のテーマと目的 Theme of the Course
文化はどのように論じられているか、どのように普及していくものなのか。それらを考察するために、様々なヴァージョンの「シンデレラ」をクリティカルに読む。子供が読むように読むわけではないこと、テキストは主に英語や古語で書かれていること(訳や要約は配布しない)に留意すること。具体的には次の①~④を行う

① 「シンデレラ」の様々なヴァージョンを読む。
② 「シンデレラ」研究はどのようになされてきたか、どのように伝搬したと考えられているか、どのような点が議論の対象となっているかを知る。
③ ①・②を通して、自分が「シンデレラ」についての思い込みにいかに囚われていたかについて学ぶ。
④ ③を通して、思い込みに囚われずに異文化を受容し、移り行く社会に対応することの重要性について学ぶ。
4.授業科目の内容・具体的な授業計画及び進度 Course Description and Outline
テキストは主に英語や古語で書かれているが、和訳や要約を配布しないので注意すること。

第1回目 導入。比較文化論とは何か、「シンデレラ」とは何か
第2回目 ディズニー版を批判的に観る
第3回目 ペロー版を読む
第4回目 グリム版を読む
第5回目 グリム版、ペロー版、ディズニー版を比較する
第6回目 「シンデレラ」はどのように研究されてきたか
第7回目 日本の「シンデレラ」研究者たち
第8回目 南方熊楠が発見した9世紀中国の「シンデレラ」
第9回目 東洋における類話の変容
第10回目 日本における類話
第11回目 「シンデレラ」に見出される古(プロト)神話の名残り
第12回目 ミクマク族はペロー版の何を批判しようとしたのか
第13回目 「うばかわ」系①「鉢かづき」
第14回目 「うばかわ」系②「ロバの皮」
第15回目 まとめ

※ 以上の予定は変更になる可能性がある。その場合は授業の中で知らせる。
5.利用教科書 Textbook(s)
No.
書名
(Title)
出版社
(Publisher)
著者
(Author)
ISBN番号
(ISBN)
発刊年
(pub,year)
1
2
6.参考書 Reference Book(s)
No.
書名
(Title)
出版社
(Publisher)
著者
(Author)
ISBN番号
(ISBN)
発刊年
(pub,year)
1
シンデレラ―9世紀の中国から現代のディズニーまで
紀伊國屋書店
アラン・ダンダス
9784314005531
1991
2
世界のシンデレラ物語
新潮選書
山室静
9784106002076
1979
3
神話・伝説の研究
岩波書店
土居光知
9784000009508
1973
4
南方熊楠
平凡社
南方熊楠全集
9784582429015
1971
5
日本の近代化とグリム童話―時代による変化を読み解く
世界思想社
奈倉洋子
9784790711216
2005
※教科書・参考書以外の資料 Materials other than textbooks and Reference Books
教科書は教員が作成したものを購入していただく。2018年度の比較文化論Ⅰのテキストに加筆修正を施した改訂版であり、タイトルを変更する可能性がある。2018年度版もしくは2017年度版のテキストを既に持っている再履修生も、購入する必要がある。販売方法や値段については初回もしくは第2回目の授業で連絡する。1,500円前後になる予定だが、ページ数等の関係から、2,000円前後になる場合もある。

その他の参考文献は授業の中で知らせる。
7.準備学習(予習・復習) Expected Work outside of Class時間
①予習: 教科書の該当部分に目を通して授業に臨むこと。教科書に英語で引用している箇所については、必要に応じて翻訳を利用して構わない。
1.0 時間
②復習: 学習箇所を読み直し、内容の確認をすること。復習する際の手がかりは、授業の時に知らせる。教科書に記している場合はその箇所を伝える。その点について各自でまとめること。
1.0 時間
③復習: 参考書や、原本(翻訳でも構わない)を参照しながら、さらに理解を深めること。
2.0 時間

4.0 時間
8.フィードバック Instructor Feedback
①試験については、出題方式、配点、採点基準、模範的な回答方法について説明する。また、試験終了後に模範解答を掲示し、質問に答える。
②「授業への参加状況」は毎回の授業で提出するコメントや質問(口頭ではなく記述)をもとに評価する。どのようなコメントもしくは質問が適切であるかどうかについては、初回の授業で説明する。
9.評価の方法・基準 Criteria for Evaluation
3分の1以上の欠席がある場合は成績評価の対象としないので、注意すること。欠席の換算方法は教務規則に準ずる。追試等の扱いも同様。

お伽話の内容(使用テキストでお伽話は英語で書かれている)を理解する必要があるが、語学の授業ではないので英訳や語彙、文法等に関する問題を試験で出題しない。

成績評価は、テスト(70%)+授業への参加状況(30%、授業の中で毎回課す感想や質問の提出状況など)で行う。
10.学習の到達目標 The Main Goals of Course
以下の4点を通して、思い込みに囚われずに異文化を受容し、移り行く社会に対応することの重要性を理解する。

① 「シンデレラ」の様々なヴァージョンがあり、日本を含む東洋にもその類話があることを理解する。
② 「シンデレラ」研究はどのようになされてきたか、どのように伝搬したと考えられているか、どのような点が議論の対象となっているかを理解する。
③ ①・②を通して「シンデレラ」に限らず、人が思い込みに囚われやすいことを理解する。
11.その他の留意事項について Additional Instractions / Comments to Students
教科書の中で扱われるお伽話はすべて英語で書かれている。内容は授業の中で解説するが、和訳や要約等を配布することはしないので、注意すること。

薬学部学生の「受験有資格持ち越し制度」について、本講義ではこれを対象としない。よって、薬学部学生はあらかじめ十分に留意しておくこと。

授業予定の変更その他についての連絡は授業の中で行う。やむを得ず欠席する場合は、授業内容はもちろん連絡事項等の確認を各自の責任で行うこと。また、欠席、遅刻の時数について各自で管理すること。

欠席のカウントの仕方、公認欠席として認めるか否かについては教務課が定めた基準に従う。就職に関連する欠席/遅刻、通院などが理由の欠席/遅刻であっても、教務が公認しない場合は、この授業の中でも公認とはしない。


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