1.サブタイトル Subtitle |
| 現行日本民法典の成り立ちからその制度(規定)を理解する
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2.関連する教育諸方針 Course-Related Policies; Diploma and Curriculum Policy |
| 1.学位授与方針(ディプロマ・ポリシー)【法学部】 (1) 法律又は政治にかかわる文章を論理的かつ客観的に読み、その内容を正確に理解することができる。 (2) 他人が法律又は政治に関する専門用語を用いて述べた発言の内容を正確に理解することができる。
2.教育課程編成・実施方針(カリキュラム・ポリシー)【法学部】 (2)近代以降に確立した学問体系に従って配置された法学部の専門科目を履修することによって、現行制度に基づく紛争処理方法とその限界を認識する。
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3.授業科目のテーマと目的 Theme of the Course |
| 本講義は、旧民法、民法典論争、民法典論争における延期派の勝利による旧民法の施行延期および法典調査会での旧民法の修正等の過程を経て編纂された現行民法典について、上記制定過程を遡って検証し、現行民法典の制度なり規定なりの理解を強固なものとすることを目的としている。いわば「民法典の歴史から民法典を理解する」というものであり、2020年施行の改正民法(債権法)について考える歴史的視点をもつことを目的としている。
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4.授業科目の内容・具体的な授業計画及び進度 Course Description and Outline |
| 第1回:イントロダクション 第2回:現行民法典の編纂過程の説明 第3回:星野通博士の『民法典論争資料集』について 第4回:親族間の扶養義務について(1)【旧民法】 第5回:親族間の扶養義務について(2)【民法典論争】 第6回:親族間の扶養義務について(3)【法典調査会での旧民法の修正】 第7回:親族間の扶養義務について(4)【明治31年民法施行後から現在まで】 第8回:準正について(1)【旧民法】 第10回:準正について(2)【民法典論争】 第11回:準正について(3)【法典調査会での旧民法の修正】 第12回:準正について(4)【明治31年民法施行後から現在まで】 第13回:賃借権の法的性質(物権か債権か)について(1)【旧民法】 第14回:賃借権の法的性質(物権か債権か)について(2)【民法典論争】 第15回:賃借権の法的性質(物権か債権か)について(3)【法典調査会での旧民法の修正】 第16回:賃借権の法的性質(物権か債権か)について(4)【明治31年民法施行後から改正民法[債権法]まで】 第17回:債権譲渡について(1)【旧民法】 第18回:債権譲渡について(2)【民法典論争】 第19回:債権譲渡について(3)【法典調査会での旧民法の修正】 第20回:債権譲渡について(4)【明治31年民法施行後から改正民法[債権法]まで】 第21回:親権について(1)【旧民法】 第22回:親権について(2)【民法典論争】 第23回:親権について(3)【法典調査会での旧民法の修正】 第24回:親権について(4)【明治31年民法施行後から現在まで】 第25回:未成年養子について(1)【旧民法、民法典論争】 第26回:未成年養子について(2)【法典調査会での旧民法の修正、明治31年民法施行後から現在まで】 第27回:戸主制度について(1)【旧民法】 第28回:戸主制度について(2)【民法典論争】 第29回:戸主制度について(3)【法典調査会での旧民法の修正、明治31年民法施行後から現在まで】 第30回:まとめ ※上記の講義計画については、実際の講義進度等によって変更となる場合があることをお断りしておきたい。
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5.利用教科書 Textbook(s) |
No. | 書名 (Title) | 出版社 (Publisher) | 著者 (Author) | ISBN番号 (ISBN) | 発刊年 (pub,year) |
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6.参考書 Reference Book(s) |
No. | 書名 (Title) | 出版社 (Publisher) | 著者 (Author) | ISBN番号 (ISBN) | 発刊年 (pub,year) |
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※教科書・参考書以外の資料 Materials other than textbooks and Reference Books |
| 教科書は、特に指定しない。プリントを毎回配布して講義を行う。必要な資料も適宜配布する。
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7.準備学習(予習・復習) Expected Work outside of Class | 時間 |
| 予習として、事前に配布されたレジュメに書かれている現行民法典の制度について、民法の教科書や高橋和之ほか編集代表『法律学小辞典』(第5版)(有斐閣、2016年)等を使って調べ、ペーパーにまとめる。
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| 授業において出される課題について論述することで、授業内容を復習する。
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| 次の授業で行われた課題の解説を受けて、課題の論述内容を修正する。
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8.フィードバック Instructor Feedback |
| 授業で出された課題については、次回の授業の冒頭で教室において解説する。
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9.評価の方法・基準 Criteria for Evaluation |
| 【毎回の課題文】80% 【講義時における発言(質問や意見)】20%
上記のように評価する予定である。
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10.学習の到達目標 The Main Goals of Course |
| 1.現行民法典誕生のプロセスについて、その具体的な制度を例として、簡潔に説明できること。 2.現行民法典や改正民法(債権法)の規定の文言解釈を行うにあたり、その立法趣旨に立ち返って考えていくという姿勢を身に付けること。 3.現行民法典の歴史を学ぶことで、改正の選択を含めてそのあり方を少しでも考えることができること。
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11.その他の留意事項について Additional Instractions / Comments to Students |
| 1.前期に開講された「民法Ⅴ(家族法)」(2011年度以前の入学者は「民法Ⅳ」)の知識を活かすことができるので、この科目の履修者には、「法制史」の履修を勧めたい。 2.履修者数によっては、ゼミ教室で履修者とディスカッションを交えながら進行していきたい。 3.履修者の希望があれば、法典調査会民法起草委員の1人である穂積陳重、およびその弟で、やはり法典調査会委員であり、民法典論争における延期派の代表的論客である穂積八束の出身地である宇和島に出かけ、穂積橋、穂積兄弟生誕地および穂積家長屋門等を訪ねること(いわゆるフィールドワーク)も考えたい。 4.コンパクトなものでよいので、必ず六法(たとえば、長谷部恭男ほか編集代表『有斐閣判例六法 平成31年版』[有斐閣、2018年]等)を毎回持参してほしい。 5.遅刻は、欠席とみなす。 6.講義中に携帯電話、スマートフォンまたは音楽プレーヤーを操作した者には、単位認定を行わない。
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