アキラ カズキ   AKIRA Kazuki
  明樂 一己
   所属   松山大学  薬学部 医療薬学科
   職種   教授
発行・発表の年月 2005/05
形態種別 学術論文
査読 査読有り
標題 Investigations into Biochemical Changes of Genetic Hypertensive Rats Using 1H Nuclear Magnetic Resonance-based Metabonomics
執筆形態 共著
掲載誌名 Hypertension Research
巻・号・頁 28,425-430頁
著者・共著者 Kazuki Akira, Misako Imachi and Takao Hashimoto
概要 遺伝性高血圧ラットはヒトの本態性高血圧症の良いモデルであり,その代謝の特徴は高血圧発症の病態生理学的過程を解明するうえで興味が持たれる.そこで,脳卒中易発症高血圧自然発症ラット (12 週齢と 26 週齢)と週齢を合わせた正常血圧対照ラットの尿中代謝プロファイルを 1H 核磁気共鳴 (1H NMR) 測定に基づくメタボノミクスによって解析した.その結果,主成分分析(主成分スコアプロット)により,両群を代謝プロファイルの面から明瞭に識別できた.また,因子負荷量プロットにより,識別に寄与する重要成分(疾患関連候補成分)として taurine,creatine および未同定成分 (δ 2.48,3.10,3.56) を見出した.脳卒中易発症高血圧自然発症ラットではtaurineとcreatineの尿中レベルは高く,上記未同定成分の尿中レベルは顕著に低いことが分かった.本研究は,1H NMR利用メタボノミクスは遺伝性高血圧ラットの病態に関連する代謝変化について新しい情報を得るために有望であることを示唆する.