AKIYAMA Shinji
   Department   Matsuyama University  School of Clinical Pharmacy, College of Pharmaceutical Sciences
   Position   Professor
Language English
Publication Date 2006/01
Type
Peer Review With peer review
Title Histamine-induced vasodilation and vasoconstriction in the mesenteric resistance artery of the rat
Contribution Type
Journal Eur J Pharmacol
Journal TypeAnother Country
Volume, Issue, Pages 529(1-3),pp.136-144
Author and coauthor Honghua Jin, Toshihiro Koyama, Yukako Hatanaka, Shinji Akiyama, Fusako Takayama, Hiromu Kawasaki
Details 前収縮させたラット灌流腸間膜血管床において,ヒスタミンによる血管反応を検討した.血管内皮保持標本において,ヒスタミン(1 nM-100 μM)の灌流は,濃度依存的な血管拡張反応が観察された.ヒスタミン誘導血管拡張反応は,L-NAME(一酸化窒素(NO)合成酵素阻害薬,100 μM)およびオロパタジン(ヒスタミンH1受容体拮抗薬,1 μM)により減弱されたが,ラフチジン(H2受容体拮抗薬,1 μM)では変化がみられなかった.内皮保持標本の冷却保存除神経(4℃ 72時間)により,ヒスタミン誘導血管拡張反応は減弱した.内皮徐去標本において,低濃度(1-100 nM)のヒスタミンは,小さな鋭い血管拡張のみを生じたが,1 μM以上の高濃度ヒスタミン投与は,初めに鋭い血管拡張,その後一過性の血管収縮反応,引き続き緩やかな血管拡張反応という3相の血管反応を生じた.ラフチジンはヒスタミン誘導の初期の血管拡張反応だけ消失させた.オロパタジンは,ヒスタミン誘導の2期の血管収縮と3期の血管拡張を消失させた.標本の冷却保存除神経は,ヒスタミン誘導の2期の血管収縮と3期の血管拡張を消失させた.これらの知見は,ヒスタミンは,内皮H1受容体を介して内皮依存性の血管拡張反応を、平滑筋H2受容体を介して内皮非依存性の血管拡張反応を誘導するということを示唆する.また,ヒスタミン誘導内皮非依存性の血管収縮および血管拡張は,H1受容体および血管周囲神経の関与が示唆される.