ミョウショウ　ヒロアキ   MYOSHO Hiroaki   明照　博章    所属   松山大学  法学部 法学科    職種   教授
言語種別	日本語
発行・発表の年月	2012/08
形態種別	学術論文
標題	正当防衛における侵害の終了時期（２・完）
執筆形態	単著
掲載誌名	松山大学論集
出版社・発行元	松山大学
巻・号・頁	24(3),171-194頁
概要	正当防衛状況に関して、日本では、「急迫不正の侵害」(36条1項)が用いられ(３)、これに対応する概念として、ドイツでは、「現在の違法な攻撃」（ein gegenwärtiger rechtswidriger Angriff）（ドイツ刑法32条2 項）が用いられている。 　正当防衛状況において重要な概念である「侵害の急迫性」または「攻撃の現在性」について、以前、別稿において、正当防衛における侵害の開始時期を検討したので、本稿では、侵害の終了時期について考察することにするが、その際、まず、ドイツにおける判例の動向を検討した上で、ドイツの学説の状況を整理し、その当否について考察を加えることとし、検討の対象となる事例は、占有に対する攻撃(または、占有侵害を通じた所有権に対する攻撃)の局面が問題となる場合(６)、例えば、盗品を携行して逃げていた窃盗が現行犯で逮捕された場合とした。 「終了時期（2・完）」では、ドイツの学説に言及し、結論を示した。自説の見地を前提とした場合、ドイツの判例が採用していると思われる見解が基本的に妥当であるという結論に達した。