ミョウショウ ヒロアキ
MYOSHO Hiroaki
明照 博章 所属 松山大学 法学部 法学科 職種 教授 |
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言語種別 | 日本語 |
発行・発表の年月 | 2002/11 |
形態種別 | 学術論文 |
標題 | 偶然防衛の処理 |
執筆形態 | 単著 |
掲載誌名 | 三原憲三先生古稀祝賀論文集 |
出版社・発行元 | 成文堂 |
巻・号・頁 | 377-397頁 |
概要 | 偶然防衛とは、急迫不正の侵害が現実に存在しているにもかかわらず、これを認識しないで侵害行為に出て、結果的に正当防衛と同じ事態を生じさせた場合をいうが(12)、この場合、行為者には如何なる法的効果が及ぶのか、が問題となる。すなわち、行為者の行為は正当防衛として正当化され、無罪となるのか、それとも、正当防衛は成立せず、処罰されるのか(無罪説)、処罰されるとした場合、行為者は既遂犯として処罰されるのか(既遂説)、それとも、単なる未遂犯として処罰されるのか(未遂説)が偶然防衛の処理の問題である。
この点に関して、ドイツの判例は、上記の学説に対応して、参考となる実例が存在しているので、何れの見解を採ったとしても事例を処理する上で不都合はないといえる。それゆえ、本書では、第8章において、何れの学説が理論的に最も妥当であるのかという観点から「偶然防衛の処理」に関して検討を加える。 |