ツジ ショウコ
TSUJI Shohko
辻 祥子 所属 松山大学 人文学部 英語英米文学科 職種 教授 |
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言語種別 | 日本語 |
発行・発表の年月 | 2009/03 |
形態種別 | 学術論文 |
査読 | 査読有り |
標題 | アメリカ奴隷解放運動とハイチの英雄:『時の人』にみる黒人像の役目と限界について |
執筆形態 | 単著 |
掲載誌名 | 中・四国アメリカ研究 |
掲載区分 | 国内 |
巻・号・頁 | (4),1-14頁 |
概要 | イギリス人作家、ハリエット・マーティノーが1841年に出版した『時の人』は、ハイチ革命のリーダー、トゥーサン・ルベルチュールが、革命の成功を目前にフランス軍に捉えられ、獄中死するまでを描いた歴史ロマンスである。本稿は、ハイチを舞台にした奴隷解放の物語を通して、アメリカにおける奴隷解放を訴えたマーティノーの戦略を分析している。彼女は、実際渡米し、奴隷制をめぐる対立で緊迫したアメリカの内情をつぶさにみたあと、イギリスに帰って、執筆、出版している。その分、作品のインパクトに限界があるものの、余計な反発を招かずに済んでいる。アメリカの内側の体験を持ちながら、アメリカを外から客観的に見直すことで幅広い読者を獲得した彼女の作品は、異文化理解や異文化コミュニケーションの観点から、多くのことを教えてくれる。(pp.1-14) |