アキラ カズキ   AKIRA Kazuki
  明樂 一己
   所属   松山大学  薬学部 医療薬学科
   職種   教授
発行・発表の年月 2001/07
形態種別 学術論文
査読 査読有り
標題 Kinetics of Intramolecular Acyl Migration of 1β-O-Acyl Glucuronides of ()-and (S)-2-Phenylpropionic Acids
執筆形態 共著
掲載誌名 Biological &Pharmaceutical Bulletin
巻・号・頁 24,852-855頁
著者・共著者 Hiroshi Hasegawa,Kazuki Akira,Yoshihiko Shinohara,Yasuji Kasuya and Takao Hashimoto
概要 (R)- および (S)-2-phenylpropionic acid の 1β-O-アシルグルクロニド(それぞれ (R)-1PG および (S)-1PG)について,リン酸緩衝液中 310 K での立体選択的な分解反応を HPLC を用いて検討し,また,速度論モデルを構築して解析した.両化合物ともに1次反応で分解し,R 体の消失は S 体よりも早いこと,1PG から 2β-O-アイソマーへのアシル転位の速度定数 (k12) は 1PG からアグリコンへの加水分解の速度定数よりも 2 倍大きく,主にアシル転位によって分解すること,(R)-1PG の k12 (0.377 ± 0.005 h-1) は (S)-1PG のk12 (0.184 ± 0.003 h-1)よりも約 2 倍大きいことを明らかにした.これらの結果から,(R)-1PG と (S)-1PGの反応性の違いは,主に 1PG から 2β -O-アイソマーへのアシル転位の立体選択性によるものであることを明らかにした.種々の温度における k12 を求めてアイリングプロットを作成し,310 K における活性化エネルギー (ΔG) を求めたところ,(R)-1PG の ΔG は (S)-1PG よりも小さく,(R)-1PG は熱力学的にアシル転位をうけやすいことが示唆された.