アキヤマ シンジ   AKIYAMA Shinji
  秋山 伸二
   所属   松山大学  薬学部 医療薬学科
   職種   教授
言語種別 日本語
発行・発表の年月 2012/03
形態種別 調査報告
査読 査読有り
標題 日本人の広節裂頭条虫感染と駆虫薬に関する文献調査研究
執筆形態 共著
掲載誌名 愛媛県病薬会誌
掲載区分国内
出版社・発行元 愛媛県病院薬剤師会
巻・号・頁 52(1),9-13頁
著者・共著者 牧 純、有田 孝太郎、関谷 洋志、渡部 真衣、玉井 栄治、坂上 宏、秋山 伸二、難波 弘行、柴田 和彦、八重 徹司、山口 巧、相良 英憲、出石 文男
概要 現代の日本で,驚愕の寄生虫が身近にいると聞いて自分の耳を疑う人々が多数いるに違いない。通常,致命的事態には至らないが,激しい下痢と腹痛をもたらす広節裂頭条虫(Diphyllobothrium latum)がそれだ。これは字義からも察せられるように,ひょろ長い寄生虫(俗称サナダムシ)の一種で,ヒトの腸管腔に寄生すると10メートルもの長さに達することがある。従来その感染源の代表は国内産のサケやマスの刺身や寿司とされてきたが,近年海外から入ってくる生鮮のサケ・マスも大きな問題となっている。この寄生虫病の一次および二次の予防の目的で,これまでの文献などの調査を行い,日本人が本虫に感染しうるサケやマスの魚種,症状,診断,治療などに関する概要を記載した。
 具体的には日本国内における本虫の感染状況を,第二次大戦後から現代に至るまでの約60年間に出版されたテキスト(=主として医学系の教科書,専門書,関連分野の学術雑誌,成書)および「日本臨床寄生虫学会」で発表された直接関係のある内容(今回は原則として過去5年間のもの)を中心に調査してまとめ,引用文献に示した。
 今回は,これらのテキストと臨床寄生虫学会で発表されたものに重点をおき,主として日本人の戦後から現代にいたるまでの広節裂頭条虫の感染状況を概観したが,海外における外国人の感染状況については,改めて調べる予定である。