ナカニシ マサユキ
NAKANISHI Masayuki
中西 雅之 所属 松山大学 薬学部 医療薬学科 職種 教授 |
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発行・発表の年月 | 2004/10 |
形態種別 | 学術論文 |
標題 | Structural basis for recognition of 2',5'-linked oligoadenylates by human ribonuclease L |
執筆形態 | 共著 |
掲載誌名 | EMBO J. |
巻・号・頁 | 23,3929-3938頁 |
著者・共著者 | Tanaka N.,Nakanishi M.,Kusakabe Y.,Goto Y.,Kitade Y. and Nakamura K.T. |
概要 | 2',5'結合オリゴアデニル酸(2-5A)依存性リボヌクレアーゼ(RNase L)は,2-5Aを結合する唯一のタンパクであり,その結合は,アミノ末端ドメインであるアンキリンリピートドメインで担われている。しかし,異常な核酸である2-5Aを認識し,結合する分子メカニズムについては,全く明らかになっていない。本論文では,アンキリンリピートドメインを単独で発現・精製し,2-5A/アンキリンリピートドメイン複合体の結晶構造について報告した。全体の構造は,他のアンキリンモチーフを有するタンパクと比較して湾曲しており,湾曲の内側で2-5Aを結合していた。2-5Aの認識には,7ヶ所のアミノ酸残基と一つのループ構造が関与していることが示唆された。また,結合状態での2-5Aのコンフォメーションについても明らかになり,化学修飾2-5AのRNase L結合能および活性化能に関する従来のデータを上手く説明することが出来た。この立体構造情報を利用して,細胞内抗ウィルス機構2-5Aシステムを利用する新しい抗ウィルス剤のデザインが可能になった。 |