ヤマグチ タクミ
YAMAGUCHI Takumi
山口 巧 所属 松山大学 薬学部 医療薬学科 職種 教授 |
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発行・発表の年月 | 2004/01 |
形態種別 | 学術論文 |
標題 | 抱水クロラールシロップの調製法と味の改善 |
執筆形態 | 共著 |
掲載誌名 | 医療薬学 |
巻・号・頁 | 30(1),27-30頁 |
著者・共著者 | 岡井彰男、五十崎俊介、山口 巧、田中 守、池川嘉郎、末丸克矢、荒木博陽 |
概要 | 本研究は、抱水クロラールシロップを院内製剤化するにあたり、抱水クロラール自体に起因する苦味、刺激、塩素臭などに関連した小児の服薬拒否が予想されるため、その院内製剤化に向けて味の改善及び製剤的安定性を検討し、評価したものである。平成11年、脳波・心電図検査の前処置やCT, MRI検査前の睡眠誘導の為に広く使用されてきたトリクロロホスナトリウムシロップ(トリクロリールシロップ)の供給が不安定となり、小児用の代用薬の必要性から愛媛大学医学部附属病院では、その代用薬として抱水クロラールを使用したシロップ剤の院内製剤化を試みた。当院で調製した抱水クロラールシロップは、4℃,遮光条件下において極めて安定であり、微生物試験においても、微生物は検出されなかった。さらに抱水クロラール自体の苦味、刺激、塩素臭に関しては人口甘味料Aspartame G-30及び青リンゴ味のフレーバーを添加する事により、味覚試験において、完全にマスキングする事に成功した。当院の調製した抱水クロラールシロップは、トリクロホスナトリウムシロップ服用困難時の代替薬剤として臨床上非常に重要な製剤であり、その調製方法を示した研究である。 |