アキラ カズキ
AKIRA Kazuki
明樂 一己 所属 松山大学 薬学部 医療薬学科 職種 教授 |
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発行・発表の年月 | 1998/05 |
形態種別 | 学術論文 |
査読 | 査読有り |
標題 | Studies on the Stereoselective Internal Acyl Migration of Ketoprofen Glucuronides Using 13C-Labeling and Nuclear Magnetic Resonance Spectroscopy |
執筆形態 | 共著 |
掲載誌名 | Drug Metabolism and Disposition |
巻・号・頁 | 26,457-464頁 |
著者・共著者 | Kazuki Akira,Tadaaki Taira,Hiroshi Hasegawa,Chiseko Sakuma and Yoshihiko Shinohara |
概要 | 薬物の1β-O-アシルグルクロニド(以下,アシルグルクロニド)の分子内アシル転位反応は,薬物動態と密接に関連しているだけでなく,タンパク質とアシルグルクロニドの共有結合付加体の生成を促進し薬物アレルギーの発現に関与している可能性がある.そこで,エステルカルボニルを 13C で標識した (R)- および (S)-ketoprofen アシルグルクロニドについて,37℃ の緩衝液中 (pH 7.4) におけるアシル転位および加水分解を核磁気共鳴 (NMR) を用いて検討した.その結果,両エナンチオマーのアシルグルクロニドはみかけ上1次速度式に従って分解し,薬物部分(アシル基)が糖骨格の水酸基に分子内転位した2-,3- および 4-O-アシル転位体が α,β アノマーの混合物として生成し,加水分解は僅少であった.(R)- および (S)-ketoprofen アシルグルクロニドの分解速度定数 (h-1) は,それぞれ 1.07 ± 0.154,0.55 ± 0.034 であり,R 体のほうが不安定であった.また,速度論モデルを作成し,立体選択的な反応性を詳細に評価したところ,(R)- および (S)-ketoprofen アシルグルクロニドの 1β から 2β への転位の速度定数 (h-1) は,それぞれ 1.04 ± 0.158,0.52 ± 0.029 であり,1β から 2β への転位のみに有意な立体選択性があることが判明した. |